ポーリッシュポタリーの特徴

ハンドメイド

ポーランドのボレスワヴィエツとその周辺の地域で製造されているポーリッシュポタリー(ポーランド食器)は、大小様々な陶器メーカー(製造元)によって作られています。


同一地域から産出された陶土を使い、昔ながらの手法と製造工程を経て形作られ、海綿などに模様を彫ったものをスタンプするなどの手作業での細かな絵付けが施され、高温で焼き上げられるという共通点持っています。

各工程で一つ一つの陶器に職人による手が加えられ、なかでも職人による絵付け作業は最も手間と時間がかけられています。

数多くの柄と形

形においてもテーブルウェア用の様々な形体があり、サイズも小さなものから大きなものまで豊富です。小さなボウル類は小鉢として、大きめの中鉢や盛皿として相応しいものも多く、和食との相性がとても良いことも特徴的です。

その他、置物、花瓶、植木鉢、ソープディッシュ、ユテンシルホルダー、ペット用のボウルなど食器以外のフォルムも色々と作られています。

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丈夫で安全

それぞれの陶器は800度前後で素焼きされ、絵付け後、釉薬にくぐらせてから1200~1300度で焼き上げられます。有害な物質は一切使われていない、電子レンジ、オーブン、そして食洗機にも対応している丈夫で扱いやすい食器です。

またこれらは、EU指令に基づいた食品用安全基準(1935/2004)を満たしています。

さらに、日本への輸入に際しては厚生労働省の管理する食品衛生法の検査が義務付けられていますので、二重に安全性が確認されています。食器内側の絵柄の有無に関係なく、安心して使えます。

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受注生産品

膨大な絵柄と形を持っているハンドメイド陶器であるため、各製造元は在庫を持ちません。全てが流通業者の発注によって製造される受注生産品。商品が注文されて製造されるまでには3ヶ月以上(製造元によっては半年以上)かかります。それらが海上輸送によって日本に到着するまでに約2か月。食品検査や通関などの諸手続きを経るため、ひとつの商品が日本に来るまでには半年以上かかることになります。


迷っている間に売り切れてしまった、というお声もよくいただきますが、ご希望の商品が再入荷されるまでにとても時間がかかってしまうのは、受注生産品であるという事情によります。

歴史

ドイツ国境に近いポーランド南西部の町ボレスワヴィエツ(Bolesławiec)とその周辺で作られる陶器は、アメリカでポーランド食器の代表的な食器として「ポーリッシュポタリー」と呼ばれるようになりました。

この地域に流れる2つの川(クフィサ川とブブル川)の流域は良質な陶土に恵まれたことから、14世紀ごろから陶器製造が始まったといわれています。

こんにち知られているポーリッシュポタリーはスタンプによる絵付けの技法を基盤としているのですが、この技法が確立した経緯は2度にわたる大戦を通してドイツの侵攻があったことと大きく結びついています。第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけてボレスワヴィエツは一時的にドイツ領となり、この時に移住してきたドイツ人がこの地域の陶器産業を礎にして陶器製造会社を設立しました。この会社が考案した海綿を使ってスタンプする絵付けが、現在のボレスワヴィエツ陶器に受け継がれその製法の特徴となったのです。

第二次世界大戦後ボレスワヴィエツがポーランドに返還され、また国家体制が社会主義に移行したことによりほとんどの陶器製造会社が国営化されました。やがて多くのドイツ人がボレスワヴィエツの地を離れ、作り手がポーランド人で占められるようになりました。

そして、社会主義体制が終わりを告げた1990年代始めに、ドイツに駐留する米軍の家族たちがドイツ国境を越えてボレスワヴィエツへ旅行に出かけるようになり、それがきっかけでボレスワヴィエツ陶器が注目され始めました。その後軍人の家族がアメリカ本国へ帰る際に食器を多く持ち帰ってホームパーティなどで使用したことからアメリカで一気に人気が高まったのです。

さらに2000年にかけて、ボレスワヴィエツの陶器製造会社は大きく変貌を遂げます。ドイツ領だった頃の伝統的な製法と絵柄を踏襲しつつ、細かい絵付けができるように海綿だけでなくウレタンを使うなどさまざまな新しい試みを重ね、柄の多様性、芸術性を高めるだけでなく、その品質と安全性で市場から高い評価を得て、ポーランドを代表する陶器として世界的に認知されるようになりました。

特徴

ポーランドのボレスワヴィエツとその周辺の地域で製造されているポーリッシュポタリーは、大小様々な陶器メーカー(製造元)によって作られています。

同一地域から産出された陶土を使い、昔ながらの手法と製造工程を経て形作られ、海綿などに模様を彫ったものをスタンプするなどの手作業での細かな絵付けが施され、高温で焼き上げられるという共通点を持っています。

各工程で一つ一つの陶器に職人による手が加えられ、なかでも職人による絵付け作業は最も手間と時間がかけられています。
伝統的な柄、メーカー独自のユニーク柄、絵筆を多用したアート柄など数限りなく沢山の絵柄があります。スタンプのみによる絵付け、手描きとの組み合わせの柄、絵画調に手描きだけで描かれた柄など様々な手法が駆使されています。

そして、それぞれの製造元では、専属のデザイナーが腕を競って日々新しい柄を開発し、その数は数百から多い所では数千にのぼります。

また、形においてもテーブルウェア用の様々な形体があり、サイズも小さなものから大きなものまで豊富です。小さなボウル類は小鉢として、大きめの中鉢や盛皿として相応しいものも多く、和食との相性がとても良いことも特徴的です。

その他、置物、花瓶、植木鉢、ソープディッシュ、ユテンシルホルダー、ペット用のボウルなど食器以外のフォルムも色々と作られています。
それぞれの陶器は800度前後で素焼きされ、絵付け後、釉薬にくぐらせてから1200~1300度で焼き上げられます。有害な物質は一切使われていない、電子レンジ、オーブン、そして食洗機にも対応している丈夫で扱いやすい食器です。

またこれらは、EU指令に基づいた食品用安全基準(1935/2004)を満たしています。

さらに、日本への輸入に際しては厚生労働省の管理する食品衛生法の検査が義務付けられていますので、二重に安全性が確認されています。食器内側の絵柄の有無に関係なく、安心して使えます。

膨大な絵柄と形を持っているハンドメイド陶器であるため、各製造元は在庫を持ちません。全てが流通業者の発注によって製造される受注生産品。

そして、出荷されるものは基本的には各社それぞれの基準に合格した1級品だけです。柄が抜けていたり、釉薬がかかっていない部位などがあると、その程度に応じて2級、3級と格付けが行われます。

それら顧客に出荷できない製品は自社の直営店で売るか、アウトレットショップに卸され、当然価格安くなります。もちろん1級品も並んでいますが、それは顧客からの注文以上に作った際の余剰品として流通しているもの。そのため「この柄のこの形の器をください」とポーランドのお店に出向いても、それがあるとは限らないのです。

また、商品が注文されて製造されるまでには3ヶ月以上(製造元によっては半年以上)かかります。それらが海上輸送によって日本に到着するまでに約2か月。食品検査や通関などの諸手続きを経るため、ひとつの商品が日本に来るまでには半年以上かかることになります。

迷っている間に売り切れてしまった、というお声もよくいただきますが、ご希望の商品が再入荷されるまでにとても時間がかかってしまうのは、受注生産品であるという事情によります。

品質を記すためのシールは製造元によって基準が違います。貼らないところもあり色々です。以下その一例です。



絵付けについて

ポーリッシュポタリーの特徴のひとつでもある種類豊富な絵柄。ひとつの製造元で数百から多い所では数千という種類にのぼります。そして、それらは伝統的なパターン(絵柄)、複雑で緻密、多様な色使いのパターン、絵筆によって絵画的に描かれているアーティスティックなパターンなど多岐にわたります。

製造元によって、柄を3段階から5段階にクラス分けし、そのクラス毎に価格が設定されています。目安としては次の様なランク分けがされています。

伝統柄

伝統柄

ボレスワヴィエツ陶器に昔からある伝統的な柄を含み、シンプルなスタンプによる絵付けが中心となっています。

難度*
価格* 〉

ハイスタンダード柄

伝統柄やシンプルな柄と比較すると、多少手が込んだものや色数も増えている場合が多い柄です。

難度**
価格**

ユニーク柄

文字通り各製造元らしいオリジナルの柄が特徴で、印象的な優れた意匠も数多く見られます。

難度***
価格***

アート柄

絵筆を多様しているもの、ユニーク柄よりもさらに手の込んだ緻密度や色使い、絵画的な要素の高いアーティスティックなデザインです。

難度****
価格****

ポーリッシュポタリーは、プリントによって柄付けされる量産品と違って、職人によってひとつひとつ絵付けされるハンドメイド製品であるため、絵付けされる手間と時間が同じフォルムでも異なります。そしてそれは価格に反映される、という特色があります。

絵付けを動画で見る

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  • Zaklady (伝統柄) 41
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  • Zaklady(ハイスタンダード柄)166A
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  • Wiza ユニーク柄 25A
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  • Zaklady ユニーク柄 DU60
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  • Vena ユニーク柄 U006
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  • Vena アート柄 A001

伝統柄 tradycyjne

シンプルなスタンプによる絵付けが中心となっています。ピーコックアイ、モスキートなどに代表される柄は各社が共通して作っている伝統的なものや、シンプルな構図、色数の少ないものなどです。多くの職人がこれらの柄を絵付けすることが出来る、シンプルな柄であるため比較的短時間で仕上がる、ということから価格も抑えられています。

ハイスタンダード柄 podwyższony standart

伝統柄やシンプルな柄と比較すると、多少手が込んだものや色数も増えている場合が多い柄です。伝統柄から派生したデザインや、伝統柄とユニーク柄の中間的な柄と言えます。

ユニーク柄 unikat

ポーランド語ではUNIKAT、英訳でユニーク「独特・独自」という言葉が当てはまるため、そう呼ばれています。文字通り各製造元らしいオリジナルの柄が特徴で、印象的な優れた意匠も数多く見られます。製造元を代表する柄は、このユニーク柄に多くあります。

柄はスタンプのみのものは緻密である場合も多く、色数も割合として多くなります。絵筆が使われる比率も高く、伝統柄に比べると絵付けの時間は長く、難易度も高くなります。そのため、価格は伝統柄の1.5倍から2倍程度に設定されています。

アート柄 artystyczne

各製造元が芸術性を追求している柄です。絵筆を多様しているもの、ユニーク柄よりもさらに手の込んだ緻密度や色使い、絵画的な要素の高いアーティスティックなデザインです。いわゆるデザイナーものと呼ばれるものが数多くあり、バックスタンプの脇にシグネチャーが入っています。

絵付けに費やされる時間も圧倒的に長くなり、色使いもさらに多様さが増します。また、絵付け出来る職人が限られていることもあり、価格は伝統柄の3倍ほどかそれ以上です。

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